ついに袋詰めも自動化? 販売写真屋の夢かなう!

25年の時を経てついに発売

展示写真流眞選組+展示維新


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 学校写真やステージ写真など、見本を作って販売する、おおよそ全ジャンルの撮影会社の業務を一気に簡素化するシステムが完成しました。『展示写真流眞選組』という物々しいネーミングは写真を選んで組み合わせるという意味で、注文集計や見本づくり・金額計算はもちろん、何と最も手の掛かる袋詰めの手間までも、一気に10分の1にまで圧縮します。
 ドーバーフォトは眞選組からさかのぼること25年前に、それまで「正」の字で手作業だった注文集計をパソコンで行う事を実現し関東一円に集計システムを販売しています。しかし販売直後から最も手間のかかる袋詰めを自動化してほしいという要望が殺到しました。今回のシステムはその実現となります。開発段階の撮影会社への打診では、
「そんなことできたら、夢のようだよ」
と、特に袋詰め部分に強烈な反応を得ていますが、袋詰めは確かに手間がかかりますが、見本作成も大変な手間で、それらが自動化されれば注文封筒からお金を出す作業だって面倒に感じるはず。人間の欲望はきりがありませんので、すべてを盛り込んでしまいました。残っているのは撮影だけ。これで写真屋さんが撮影に専念できるようになります。一度使ったら、絶対もとにはもどれません。撮影の直後から納品の寸前まで動く内容の濃いシステムです。
 撮影はネガでも可能ですが、デジタルカメラの方がスムースです。フルデジタルプリンター等で色補正されたデータを作成。そのデータでナンバー入りの見本写真をプリントし、注文が来たら集計・金額計算を同時進行。この集計結果によってフルデジタルプリンターで出力すると、出てきた順番に封筒詰めをすれば終わりとなります。プリントの裏に番号を記入して、注文の数字をみながら写真を探し出すという、カルタ取りとも言われる、神経衰弱に似た作業は全く無くなります。また、撮影事に撮影DATAや補正DATAを管理してくれます。
 現在すでに何台かのノーリツのフルデジタル機で動いていますが、フロンティアバージョンも完成しています。

・見本と全く同じ色調・カットで、再プリはゼロ。
・詰め込みミスほぼ皆無。(2年間の実績)
・見本枚数が気楽に増やせて売り上げが上昇。(歴然の実績あり)
・見本展示と納期が早く好評。(幼稚園父母絶賛)
・手間が減り、小規模撮影が浮上。
・データからDTPでのアルバム印刷も容易。(印刷会社絶賛)
・納品が間に合わなかった3月の行事も浮上。

など、その他にも多くの利点があり、ラボ使用のためのアイデアもちりばめられています。
 写真を選んで組み合わせるから新選組ならぬ眞選組。見本づくり・集計・袋詰めなど、写真販売の全ての面倒を一刀のもとに切捨御免。展示写真流は天然理心流から来ています。

 展示写真流眞選組には展示維新というソフトがセットになっています。眞選組がプリント作業をダイナミックに変える専用ソフトなのに対して、展示維新は汎用性の広い小技のきいたソフトです。

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 宣伝なんだからさっさと載せなきゃいけないのに、どうしたもんだかしばらく悩みました。なぜなら、ドーバーフォトホームページはフジフィルム様・カメラのキタムラ様とならぶ写真業界最古のホームページであり、お客様よりむしろ商売敵様から大変参考にされているからです。
 ホームページだけでなく、全国50000件に配られたデジタル写真処理のチラシは、極めて細密な価格体系を掲載したことにより業界標準になったばかりか宣伝文句までぱくられまくりました。
 デジカメプリントは基本料金が当たり前だった時期に、すでに基本料金無しで大量枚数のダイナミックな値引きをホームページに載せたら、そこから1円ずつ引いたHPがぞくぞく登場し、一時はこれも業界標準になっていましたが、今度は1円引きでぱくった同士が競争してどんどんネットプリントの価格は下がり、何だか馬鹿馬鹿しくなったので追いかけることをやめました。もっとも数万枚なんていう業者向けの大量プリントは、価格を載せないでこっそり値引きしています。おかげさまで幾つかの芸能プロダクションからご依頼いただいております。品質は最高でお安くなっていますよ。載せられないけれど。だって載せたらどうせ出るんだもん、1円安いページがぞろぞろ。
 というわけで、2005年の時点で職業写真歴28年、パソコン歴26年、そして写真集系ソフト開発歴26年(つまりパソコンは写真集計のために覚えたのです)が満を持して発売した展示写真流眞選組は、完成時期で言うと人生45年分の25年×体重106kg=約60kgもの重さをもつシステムです。気分的には。

眞選組開発のあゆみ スタートはお客様の声でした
 ほぼ毎日16時間勤務の某写真屋に勤めていた私は、パソコンという言葉も生まれていない1980年に、その残業を減らす為に給料5ヶ月分のクレジットを組んでマイコンを購入。正月の「正」の字を使っていた10倍以上のスピードで入力・集計・出力するソフトを作り、勤務先に同じセットを導入させました。しかし異常な残業というのは、実は仕事量から産まれるのではなく会社の体質からうまれるもの。全く残業が減らずに続いたため、1年で退社しました。因みにソフトを組んだ報奨金は3000円でした。クレジット総額は48万円。
 5年間かけてソフトを商品と呼べる物に仕上げて、ハードとセットで関東一円に売り回りました。約20セットほど売れて、いまでも使われているます。これは単に集計だけでなくラボとの連携でミス無しのプリントを実現するため、ネガと同じレイアウトで注文書が出力されることが大きな要因のようです。すでにこの段階で、いかに現場の声が活かされていたかお判りいただけるでしょう。
 ところが現場の声は甘くなかった。発売したとたんに、「詰め込みまで自動にできないか?」と来たもんだ、これが。
 言うのは簡単だけれど、単に数字を扱うソフトとペラペラの紙をこれまたペラペラの封筒に詰める技術っていうのは、青森から上京するのと月へ行くぐらい差があるのですよ。普通に考えたら、ずらり並んだ写真の中からロボットの目が目的の写真を探してロボットの手が写真をつまんで持ってきて、ロボットの手が広げた封筒に入れて行くわけです。んなの、できるかい!
 そこで考えられたのは、まるっきり逆転の発想。大きな学校もしくは幼稚園でも、普通は一度に300人程度。余分見て500枚の封筒に相当するボックスをつくって、そこに写真を入れ込んでいく方法。最初のうちは入口にLEDでもつけて、例えばナンバー1の写真を入れるボックスのLEDが光って、つぎに2というふうに順番にやっていけば、いつかは全部分かれて入ってくれるわけ。これだけでもずいぶん効率アップだとは思うけれど、このLEDにドライバーユニットを付けて蓋の開け閉めにして、斜めに配置して写真を滑らせるか搬送して蓋に引っかけてボックスに落とせば、自動化が実現するわけ。丁度郵便番号のシステムに似てるかな。この方法を考えたのが1986年〜1987年ぐらいのこと。すごいだろう。実はこんな事を考えている事をアルバム会社の人に呑んだ勢いで話して、それが伝わって大手学校写真会社の社長から電話が来て1000万円で作ってくれないかと言われたこともあるのです。断ったのは、1000万円で完成できる自信がなかったのと、そんなもの作ったら業界がひっくり返ってしまうのではと言う心配があったから。今から思えば作っておけば良かったかと思います。作っていれば青山に住んでクルーザーで遊んでいたかな。どこかの山でダッシュ村生活の方が面白そうだけれど。
 実は集計システムを製品にする間、1日の同時プリントが50000本なんていう超大規模ラボに2年半務めました。フィルム現像は24枚撮り220本をつなげて映画フィルムと同じように現像、ここからハーフをのぞいて半分にすると約100本。この100本のネガを判定してDATAをつくり、カセットテープや紙テープに入れて、DATAといっしょに高速プリンターにかけると1時間10000枚もの猛スピードでプリントが焼かれていくのです。世界最高速プリンターが日本で最初に入ってくる工場だったから、やがて1時間18000枚のマシンまで入ってきました。300メートルの用紙が10分で無くなってしまうんだ。このペーパーじゃなくてフィルムのロールを見ながら、そして当時の大型コンピューターの記憶装置であったテープの動作を思い浮かべて思ったもんだ。
「早くなくても良い。一晩中かかっても良い。このフィルムが行ったり来たりしながら、バラバラの順番でプリントできたら、順番に封筒に入れるだけで良くなるんだよなぁ」
当然無理として忘れていたけれど、なんのことはない、これが眞選組の基本動作のルーツなんです。1980〜1983年の事です。
 独立して写真集計システムを販売して、学校写真をいっぱいやって、他の会社の代写もやまほどやって、東村山に店を出して、生徒減少と過激な競争で儲からなくなった学校アルバムを切り捨てました。
 巨大ラボに務めていたからミニラボなんか馬鹿にしていました。でもラボがどんどん無くなっていくので、仕方なくミニラボを入れることにしました。それが丁度フルデジタルミニラボの完熟期に当たりました。ちょうどそのころ、幼稚園の仕事が1件だけ復活して、こちらは大変良いお客様としてお付き合いが続いています。そうなると、また詰め込み機が作りたくなるのです。入力の基本は25年前につくった集計システム。動作原理はラボで見たフィルムロールの往復動作。ほとんど不可能だった詰め込み機が、フルデジタル機の登場で可能になりました。デジタルDATAはカットがライン上に並ぶネガと違ってノンリニア。往復運動をさせずとも順番を変えて焼くことが可能になっているからです。
 さて、この発想をした人が同時に存在したようです。メーカーの基幹ラボでも独自にシステムを組んで封筒詰めまでのサービスを始めていました。でもラボにとっては諸刃の刃。そのシステムをミニラボ用として販売することは出来ませんでした。2004年6月、最後の独立したラボ機材ショーに、展示写真流「眞選組」と展示維新が発表されました。その後1年かけて微調整と販売経路の見直しなどを経ている間に、類似品がもちろん価格を下げていくつか登場しました。毎度の事ながら、中には見事にぱくられた部分が見受けられます。
 後から出たシステムがダメだとは言いません。全てを見ていませんから言うことはできません。けれども一つだけ声を大にして言えることがあります。


25年以上もの蓄積があるのは展示写真流「眞選組」+展示維新しかない


現場の声を活かすということは
 キング オブ スプレッドシート(表計算の王様)と言われるマイクロソフトのエクセルは、一時、
「太り続ける孤高の王者」
と皮肉られた事があります。けれどもエクセルならそれで良いのです。なぜならエクセルは、主婦の家計簿から学者の研究まで極めて多様な人に使われるソフトだからです。全機能の1%しか使えなくてもいいのです。
 けれども展示写真流「眞選組」+展示維新は違います。主婦にも学者にも使われません。使っていただけるのはスナップを主に販売する写真屋さんだけです。学校写真やダンスやバレー、スイミングスクールや踊りなど、見本を作って販売する写真屋さん以外には、今のところ全く利用していただける業種が見あたりません。ですから、写真屋さんに使いやすく作る以外のことは考えてはいけません。そして個人的には、「使えないけれど入れると売れる」機能も入れたくないのです。プロの道具である以上、五徳ナイフより出刃包丁であるべきでしょう。そのためには、とことん現場の声を活かさなければなりません。
 勘違いしてはいけないのが、現場の声をそのまま盛り込むことが現場の声を活かすことには成らないことです。盛り込むだけならば、プログラムを組める人なら誰でもできます。活かすためには現場のことを現場以上に熟知したコーディネーターが必要です。それを私=近藤誠がつとめました。写真集計のためにパソコンをマスターして、代写として20社近くの写真販売会社で撮影し、ラボにも務めていた私以外には考えられないでしょう。

 プロが毎日使う道具として、眞選組の設計には以下のような結論を下しました。

オーダー区切りを入れない
 誰もがオーダー事に分かれて出た方が便利だと言います。袋ごとに分かれて出てくれば、そのまま入れれば良いのです。けれども新選組は分かれてでないようになっています。これにはいくつか理由があります。
 一般的なデジタルミニラボのL判プリント能力は1時間約1000枚。そしてプリントの出力のストックは4〜5オーダー。マシンによってはプリント能力が2000枚近かったり、ストッカーが20〜30位あるものもありますが、それでもその程度です。順番通りにプリントされた物をしっかり数えながら裏の文字をチェックして入れても、通常1時間3000枚は詰め込めます。オーダー区切りをすると、ずっとミニラボ機に一人の人間が貼り付きますから、一番高い人件費の無駄遣いになります。
 新選組を使いこなしてくると、集合写真も一緒に集計・出力させますので、両方を並べれば一度に詰め込みが終了します。しかしオーダー区切りで出力させると、例えば300枚の封筒が有れば600回詰め込まなければならなくなります。パノラマもあって3種類なら900回ですね。
 仕切りに注文内容などを記載した余分なペーパーを出力させる方法もあります。しかし、平均1人10枚のスナップを購入したとすると、原材料費が1割上昇することになります。また金額は我慢できたとしても、ミニラボ機が1割余分な仕事をするのは大変なことです。なぜなら集計や詰め込みのスピードはミニラボ機よりもはるかに早いので、ネックになるのはミニラボ機のスピードだからです。1人の平均注文枚数が5枚ならば2割ですよ。コストが上がってスピードを落とす機能、そんな機能がプロ用にシステムにあっていいはずはありません
 新選組はDPOF機能を活用しています。この方法だとプリント部分の動作を全てミニラボ機にまかせることができ、確実に最高速で動作します。ところがDPOFにはオーダー指示が入りませんので、オーダー事に分けるとなると別のパソコン側でオーダー事のDATAをとりまとめる必要があります。ここでまたスピードが落ちます。仮に落ちないほどのスピードのあるパソコンを活用したとしても、今度はミニラボ機がオーダー分けすること自体でスピードダウンになります。この機能を入れること自体がネックになるでしょう。更に、オーダーが分かれると言う事は、オーダー間にミニラボ機が考える時間が余計かかります。軽く1〜2割作業効率は落ちるでしょう。
 プロの道具ならスピードを最優先させるべきです。そしてどこまでミニラボ機を最高速で動かせるかが一番大切なのです。プログラマーが当初入れたがったにも関わらず製品開発からあえてはずしたのは、新選組がプロの道具だからす。実はプログラマー(プログラマーは写真ソフトでは有名なモノクローム新潟さんです)も写真屋ですので、実際に使ってみて、「なるほど全く必要なかったですね」と納得してくれました。オーダーで区切ると、処理速度が落ちます。オーダーで区切ると、作業効率も悪化します。オーダー区切りの出来るシステムがあったとすれば、それは現場以外の声で作られたシステムです。
 
連続入力に文字を入れさせない
 新選組はミニラボ機が最高速で動きます。しかしもっと最高速で動かなければならないのは人間です。なぜなら人件費が一番高いからです。例えば「ミスのないことが一番大切」と言っても、それは「ミスをすると解決に時間をとられるから」という要素も含んでいます。ミス無しで高速に動くのが良いのですが、プロの現場では時には若干のリスクを覚悟の上でスピードアップを優先するのが現実です。
 注文封筒にはクラスや名前が記載されています。後でクレームが付いたときに名前で入力されたDATAを拾い出せれば、なぜミスが起きたのかを簡単に見つけることができます。そのためには名前を文字として入力する必要があります。手作業だけでやっていた従来の方法だと、ほぼ毎回ミスが出るという会社も多いでしょう。それを考えると名前の保管も必要に思えてしまいます。しかし新選組は、導入自体がミスを皆無に近づけてしまいます。2年間のテスト使用で約15回の300人注文を処理しましたが、お客様の間違いや読めない文字の読み違い以外のミスは全く出ませんでした。3年目にやっとミスが出ました。それほど少ないミスのために、いちいち名前を入力しますか?
 それ以前に、詰め込みミスの原因を探る必要があるでしょうか。必要なのはお客様の書き込みミスなのか、写真屋さんのミスなのかを見極めるだけです。時にはお客さんのミスでも写真屋の責任として押し切られてしまうこともあるでしょう。肝心なのは正しい写真を素早く納品し直すことで、ミスを分析することではありません。
 かと言って、全く流すだけでは問題も出てきます。そこで新選組では封筒にナンバリングして、そのナンバーで管理します。封筒は納品されますし封筒を捨ててクレームをつける人はいませんので、ナンバーさえ管理していれば、どうしても入力ミスを見つけたいときはナンバーから見つけることができます。そして、新選組では、納品する写真の裏に、写真番号・封筒番号の両方を印字しますので、封筒と写真さえ照らし合わせれば、すぐに責任の所在がどちらにあるかがわかります。ナンバリングすることで、封筒の紛失もチェックできます。しかもナンバリングした番号を入力する必要はありません。
 名前の入力など必要有りません。名前の入力でスピードダウンするのは愚かなことです。名前を入力できるシステムがあったとすれば、それは現場以外の声で作られたシステムです。

連続入力に余分な動作・概念を入れない
 注文封筒を見て「正」の字を書いていた動作をそのまま入力する。これは新選組からさかのぼること25年前に作成した、写真集系システムの段階で実現していたことです。注文封筒は通常縦に数字が並びますから画面もたてに並びます。入力は数字+ENTERが一般的ですからそのままです。同じ写真を何枚も購入してもせいぜい3枚ですから、枚数を改めて数字で入れさせずにENTERの連続だけで枚数が増えます。入力中にマウスをいじるのは通過したミスを直すときだけで、入力ミスに気づかないでどんどん進まなければマウスも不要です。訂正もパソコンの基本に則ってINS・DELを使い、封筒の前後はイメージに一番近い+ーを使用。こういった部分に拘ってこそプロの道具といえるでしょう。
 もし入力時の通常操作でマウスを使わせたり、2枚同じ物が注文されたときに「2」という数字を入力させるシステムがあったとすれば、それは現場以外の声で作られたシステムです。

極力色を使わない
 デモで目立たせて売るためには、派手なオープニングや色使いが必要でしょうが、新選組は極力色を使わずにシンプルに組み立てています。実際色を使っているのは注文入力画面でサイズの区別をする部分と封筒の茶色だけで、あとは全て白・グレー・黒の無彩色です。
 これは、必要のない演出はしないという方針なのと、目をグレーに慣れさせるという意味があります。ミニラボ機の操作画面を見ると、グレーもしくは彩度の低い色使いになっているはずです。新選組を操作する人は濃度・色調判定も行う可能性が高いと考えて、このようなシンプルな画面になっています。もし、極彩色の色使いで画面を構成するシステムがあったとすれば、それは現場以外の声で作られたシステムです。

注文は入力し読ませない
 OCRというソフトがあります。紙などに書かれた文字を認識させるものですが、写真注文の文字をOCRで読むことは不可能と考えています。なぜならば、注文封筒に記載された数字は人間にも読めないのが普通だからです。実はこの認識率を上げるために、ドーバーフォトは25年も前に実用新案を申請しました。7セグメントの数字パターン(計算機の数字のように7本の棒で「8」を表記する方法です)をなぞらせるというものです。この実用新案は1ヶ月の差でシチズンに負けてしまいましたが、つまり25年前に注文封筒の手書き数字はコンピューターで認識できないという結論を出していたわけです。
 OCRは印刷された活字については極めて正確に認識するところまで来ています。しかしそれでも、出版社などでは昔の本のDATA化は入力によって行っています。なぜなら、発見しにくい変換ミスがおこりやすいからだそうです。
 活字ですらそうなのですから、手書き文字、しかも鉛筆で書いたり消したりして×や線でキャンセルするのが当たり前で枠を無視して書く人が多数いる写真注文で、ストレス無くOCRを動作させることが出来るはずがありません。これはコンピューターの進歩とは無関係の部分で不可能だと断言できます。Windowsで手書きで文字を認識できるのは、その場で書かせて書き順を分析の手助けにしているからです。音声入力も意味がありません。手入力の方が何倍も早いからです。もし注文封筒の手書き文字を認識させようとするシステムがあったとすれば、それは現場以外の声で作られたシステムです。

ネット注文をさせない
 何でもネットに結びつけたいシステムエンジニアがいて、写真の注文に関しても、見本をネットに載せて在宅で注文させれば便利というのは、誰でも考えるもの。けれども、それを実際に作るかやめるかの判断が大事。時も時、個人情報保護法が制定され、それ以前からもネット経由の情報による犯罪が問題になっている昨今。特に幼稚園や保育園、そして小学校などでは、ホームページ自体に顔の識別できる写真を掲載しないのが主流となっている。載せたことによって掲載された個人が危ないなどと言うほど短絡的ではないが、素晴らしく可愛く撮れた写真を掲載することによって、過剰に期待を持った変質者が周囲をうろついたという事例はたくさん出てきている。「すでに卒業した生徒です」とか、「撮影されているのは実際の園児ではなくモデルです」などという但し書きをつける方法も考えられるが、変質者さんというのは常人には考えられない行動をとるので、面倒には近づかないのが安全。
 ほとんどの人はそれほど心配していないし、すでに守られている個人情報なんて存在しないというあきらめもあるが、一人でも面倒なことを言い出せば仕事は止まってしまう。試しにやった会社が有るんですが、予想通り出てきました。「ならば、うちの子を撮影しないで欲しい」という親御さん。おでこに×マークでも貼ってもらうか?親から見たらいつまでも子供だから、幼稚園・小学校・中学校・高等学校・大学まで進んでも、親はきっと言うよ。危険だとかプライバシーだとか。何と言っても危険は少ない方がいい、子供の場合。ならば合唱祭とかダンスパーティーならばどうだろう。うん、きっと大丈夫だ。でも、たった一人でも「嫌だ」という人が出てしまえばそれまでなんだよね。パスワードかけたって、パスワード漏らせば同じだもん。絶対出るよ。パスワード入れてページ開いて、たまたま来ている友人に「見てみて!うちの子が写っているよ」って見せる親。これほど簡単にパスワードかけているページは見られるのです。
 だから眞選組は、従来の紙の見本を中心に考えています。もしネットで注文させようとするシステムがあったとすれば、それは現場以外の声で作られたシステムです。とまでは言いません。きっと考えた人は頭の良い人です。けれども、やっぱり時代に合わないのです。そういうシステムを使っている会社というだけで、嫌な顔をするお客さんが出るはずです。一人でも出ると面倒なのですよね。

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